●パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド2007 / 06 / 01 ( Fri ) No. 66
Pirates of The Caribean / At World's End
観た日 2007-05-30 シリーズ3作目・完結編である。2作目「デッドマンズ・チェスト」で海の怪物クラーケンに飲み込まれたジャック・スパロウ船長。彼を助け出すために手を組むバルボッサ船長とエリザベス・スワン、そしてウィル・ターナー。敵は東インド会社の権力者ベケット卿、彼と手を組んだ悪霊デイヴィ・ジョーンズ船長。しかし誰が本当の見方なのか、誰が裏切っているのか、誰と誰が手を組んでいるのか、見ているものにも分からない。状況が刻々と変わるなか、クライマックス、帆船同士の壮絶な戦いへと突入していく。嵐に巻き込まれながら格闘する帆船がスクリーンいっぱいに映し出される。海の爽快感は『2』のほうが上だが、この帆船の姿は雄大、と言ってもいいくらいだ。大スクリーンで見て初めて伝わる海と帆船の迫力。TV放映やDVDを待っていたらバケツに浮かべたフネを見ることになる。 それにしても、なぜこのシリーズはこんなに長いんだろう。2作目でも「あともう20分カットしてくれ」と書いたが、今作でも同様である。とにかくよけいなシーンが多い。増殖したスパロウ船長の幻想とか、映像としては面白いんだけど、ただジョニー・デップを見せるために作られたシーンで、ストーリーとは何の関係もないのだ。9人の海賊船の船長たちを集めての評議会なんていつの間に召集されたのだ?カリプソとデイヴィ・ジョーンズ船長、最後の最後には結局のところどうなったわけ?冗長なシーンがあちこちあるくせに、肝心の各エピソードの詰めが甘く、すっきりしない。 キーラ・ナイトレイ。どうもウィノナ・ライダーとオーバーラップしてしまう。声も細いし、ルックスも中性的なので、エリザベス、ターナー、スパロウと並ぶとイケメン3人衆になってしまう。まあ、海の男たちのストーリーだから、あまりオンナオンナしているのも困るのだろうな。 こう書いてきたけれど、楽しくなくはなかった。長丁場だったが、プロットの運びは速いので、大勢の登場人物の入れ替わり立ち代りの奮闘に気を取られている間にラストまで行ってしまう。 今回注目すべきはキース・リチャーズのゲスト出演だろう。彼のしゃべっている声を初めて聞いたような気がする。いつの間にこんなに低い、ディープな声になっていたのだ。役どころは海賊の掟の番人だが、彼は演じることなく「キース・リチャーズ」のままそこにいた。大航海時代の海賊ワールドはどこかに吹っ飛び、ただ「キース・リチャーズ」オーラに支配されたシーンだった。やはりストーンズはキースかな(笑) ジョーンズ船長を被り物で演じきったのはビル・ナイ。『ラブ・アクチュアリー』でカムバック・ヒットを飛ばした老ロック歌手を演じていた彼だ。声の迫力に畏れ入った。 数々のキャラクターの中で一番惹かれたのは悪役のベケット卿だ。どんなときにも「お茶」を欠かさぬ余裕、あくまで自分至上主義でイングリッシュなその態度。実につぶし甲斐のある、鼻持ちならない男だ。こういう男が実際には政治や金を動かしているんだろうなあ。 ラストは切ないがロマンティック。初めと終わりをつなぐ1人の少年が登場する。エンドロールが終わった後、もうワンシーンが待っている。 ≫≫ パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト ≫≫
category : [Films] Screen 2007
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