第80回アカデミー賞ノミネート発表

節目の80回、各賞の候補者が発表になった。イギリス勢、相変わらず強い。自国作品・俳優の売込みにかけては老獪だ。ドーバー海峡はせばまる気配もないのに、大西洋は年々せまくなっている。

≫≫ オスカー・ノミネート
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ゴールデン・グローブ・ノミネーション

第65回ゴールデン・グローブ賞の候補が発表になった。
≫≫ オフィシャルサイト/ノミネーション

候補作のほとんどがまだ日本未公開なのでコメントもできないのだが、逆に候補にあがった作品に対しての期待が高まる。

Atonement (英作家イアン・マキューアンのベストセラー原作)
Michael Clayton (社会派ドラマ)
There Will Be Blood (ダニエル・デイ=ルイス復活?)
などなど。

他にもティム・バートン監督の「スウィーニー・トッド」、コーエン兄弟の No Country For Old Men などにそそられる。

発表は来年、1月13日(日)。
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フィルム・スポット in Britain

以前 NOTES BLOG でアルバム・ジャケットが撮影された場所をいろいろ紹介したザ・ガーディアンの特集「ロック・スポット」を取り上げたことがある。
≫≫ ロック・スポットin Britain

今回はBBCのHPにイギリス映画のロケ地をガイドした「British Film Map」がお目見えした。メジャー作品、名作物の舞台が紹介されている。
≫≫ British Film Map

PUKKAとしては『クライング・ゲーム』が入っていないのが腑に落ちない。あの寡黙なバーテン、コルがいるパブ「メトロ」。以前友人と歩いていて、どこかのストリートに迷い込んだとき、ふいに目の前にあのパブが現れて2人で異常に興奮した思い出がある。店自体は廃業していて、看板と建物だけが残っていた。確かオールド・ストリート近くだったと思う。もう一度見たい。

そんなマニアックなフィルム・ロケ地・スポッターにはこんなサイトがあります。
≫≫ Shall we talk about UK & Ireland on films ?

『クライング・ゲーム』も紹介されていて、それによるとロケ地はロンドン Hoxton の Coronet Street らしい。グーグル・マップで確かめると、どうも角の建物がそれらしく見える・・・。でもやっぱり自分の目で確かめたくなるね。

しばしアームチェア・トラベリングを。
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パルムドールはルーマニアの低予算フィルムに

カンヌ国際映画祭の最高賞パルムドールはルーマニアのCristian Mungiu監督の『4 Months, 3 Weeks and 2 Days』に与えられた。共産主義時代のルーマニアでの違法中絶とその予期せぬ結果を題材にしたかなりショッキングなストーリーらしい。

オスカーと違ってカンヌは世界中から映画作品が集まってくる。しかもメインの賞は「コンペティション」で選ばれる。上映され、そこで見られてその価値が判断される競い合いなのだ。商業成績や、メガスターや、メガスタジオや、そんなものは「ケッ」であり、アンチ・ハリウッドなインテリ(と自負する人びと)による映画アートの真髄を選出する場なのだ。まあ、裏で色々画策はあるのだろうが(笑)。

とにかく!商業的にはコケまくっても「カンヌ国際映画際正式出品作品」とか「カンヌ国際映画祭招待作品」とかポスターに刷り込んで箔をつけることはできるのである。それだけの威光が(残光にしろ)まだあるのである。

やたらシニカルな書き様をしてしまった。すまぬ。日本の配給会社の買い付け担当者がどんな映画を仕入れてくるか、楽しみである。

その他の受賞者
≫≫ ザ・ガーディアン速報より ≫≫
tags: カンヌ
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by withnail
イアン・カーティスについて描いた映画『Control』が早く見たい!カーティス役を演じたSam Rileyは無名の新人で、今回の映画で大抜擢だとか。こういうのって、すごく楽しみ。カーティスの奥さん役がサマンサ・モートンというのも、彼女のファンなのでうれしい。


アントン・コルビン監督はこの映画を作るため、制作費の工面が大変だったらしい。反面、ハリウッド女優や有名ミュージシャンは(映画監督としての才能はともかく)、そんな苦労もせずに映画を作れるのだろうねぇ〜。まぁ、たんまり蓄えがあるって、いいですねぇ〜。

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アラン・ドロンがカンヌの名誉ゲストに

いよいよカンヌ映画祭開幕。名誉ゲストとして招待されたアラン・ドロンのコメントがオフィシャル・サイトの英語版に載っていた。「親愛なる友ベベル(ジャン・ポール・ベルモンド)と一緒でないのが唯一残念なことです」としめくくっていた。これには落涙。ドロンとベルモンド。60年代〜70年代のフランスを代表する2人。本国ではベルモンドの評価が高いが、日本ではその美貌ゆえ、ドロンが圧倒的な人気を誇っていた。今の“ヨン様”みたいな感じかな。ハリウッドに押されて退く一方のフランス映画界。その最後の砦だった2人。並んでレッド・カーペットを歩いていたらさぞかし、だっただろう。残念。

肝心の映画作品のほうはどうだろう。コンペ参加の河瀬直美『殯の森』、松本人志の『大日本人』。日本映画がこれではさみしい。国際的に見ても今年はさみしい。60周年という記念すべき区切りなのに、話題作があまりない。タランティーノ、マイケル・ムーアも参加しているが初回のようなインパクトはない。喧々諤々、賛否を呼ぶ話題作がないのでどうも盛り上がりに欠ける。日本のメディアでの取り上げ方も『バベル』での菊池凛子熱とは比べ物にならない。1本1本の作品ももちろんだが、映画界そのものをもっと開拓し盛り上げていこうという気概はないのかな。思わずグチってしまいそうな寒さである。

とにかく動向チェック。
≫≫ カンヌ国際映画祭オフィシャルサイト
tags: カンヌ
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Scorsese 今村昌平を語る

NHK教育/ETV特集
第172回 3月17日(土)
「今村昌平に捧ぐ〜スコセッシが語る映像哲学〜」

相変わらずのスコシージ節であった。早口でせっかち。思考の速さに言葉が追いつかない。発音は典型的なNY。抽象的な分析を非常に具体的な言葉に置き換えて話す。さすが演出家である。それにしても彼がここまで今村昌平に心酔しているとは知らなかった。

正直、初期今村作品をほとんど見ていない。知っている作品は後期の「復讐するは我にあり」「楢山節考」「うなぎ」くらい。しかも前2作品はどちらも緒方拳主演なのである。この俳優のリアリズム、土着感、粘着質がどうも好きになれず、映画はTV放映を1度ずつ見たきりだった。「楢山節考」はカンヌ・グランプリを受賞したが、原日本的な作品が日本的であるが故に、エキゾチシズムの上乗せがあって評価されたのではないかと懐疑的だった。

その作品の中に、カソリックであり、ニューヨーカーであり、アメリカ人であるスコシージが共通する人間性を見出している。「豚と軍艦」では最後に豚はアメリカ人だ、と苦笑しながらも明言している。その率直さ。そして「にっぽん昆虫記」。彼の「ミーン・ストリート」「タクシー・ドライバー」を見ると、この2作品からの影響がモロ出ているではないか。カット編集、始まりも終わりも釈然としない、見るものを取り残していくような距離感と、主人公の孤独との一体感。今村作品を語る言葉がそのまま、スコシージ作品を探るキーワードになっていて実におもしろかった。

スコシージを通して今村昌平を知ることになった。
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by good child
日本人の悪癖のひとつ―外国人に自分たちや自分たちの文化がどう見られているか非常に気にする。島国根性といえばそうだ。ヨーロッパのように国籍・人種・民族入り混じっての論評・切磋琢磨の機会がほとんどない。誰からの賛同を得ずとも「良い」と言い切れる自信もその裏付けもない。だから海外で評価された、となれば「逆輸入」のかたちで再登場し、価値の変換が起こる。そこにはたいてい「世界の」という冠ことばがついてくることになる。悪癖は身についてなかなかはがれない。今回の番組で今村作品をもう一度見てみようと思ったのもその悪癖からかもしれない。

しかし、1度他の言語(文化)というフィルターを通すことで新たに見えるものがある。その作業をしないと見えてこないものもある。

listmark やっぱりNHKだね
by PUKKA staff
「今村昌平」で検索をかけてこのブログに来られる方が急増でびっくりしています。みんなNHK教育のこの番組見たんだなあって。こういう特集をやられると、NHKも捨てたものじゃない、というかNHKにしかやれないなあと思います。CM抜きで90分。贅沢ですわ。2分3分の番宣にちょこちょこ時間を割くなら、それを20本まとめていい番組作れ、とも思いますけどね。

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by life on mars
この番組、見逃してしまった…。ぜひ再放送を!NHKさん!

それにしても、NHKはやはりクオリティー高い番組多し。これからは番組表ちゃんとチェックしようっと。

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インディペンデント・スピリット・アワーズ

オスカーの前日、2月24日に行われた Independent Spirit Awards の受賞式。仰々しいアカデミー賞と違って俳優たちもリラックス。衣装なんかもぐっとくだけて(しかしクールに見える涙ぐましい努力!)、ファンとの距離も近い。何より空気が「若い」(笑)。

≫≫ 2007 Independent Spirit Awards

PUKKAとしてはこちらに注目したいのだけれど、如何せん日本未公開というのが多い。公開されても首都圏のミニシアターで細々、あとは奇跡的にどこかの奇特な制作会社がDVD化してくれるのを待つ、というパターン。日の目を見ない作品は山ほどある。いずれネットライブラリーでもできてこういう作品が公開されていくだろうか。

私たちの感受性を刺激し続けるインディー作品の存在を少しでも知っておきたいと思う。そしてできればスクリーンで見たいと思う。
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by life on mars
いやぁ、フォトギャラリー面白い!ジョシュ・ハートネットのメガネ男子ぶりにはノックアウト!

http://www.imdb.com/features/rto/2007/
gallery/spirit07-redcarpet/10?seq=10

それにしても…、ショーン・ペンはどこにでもいるちょいワルおやじだし、ウィノナ・ライダーもおばちゃんだよ!カイル・マクラクランもおっちゃんになっとる…。ミッシェル・ウィルアムズかわいい!旦那のヒース・レジャーとは仲むつまじいのぅ。などと、楽しめます!

もちろん、愛しいジョバンニ・リビシ君も登場。やっぱ、かわいいっす。

こちらサイドで見たい映画あり。日本にはいつ来るのだろうか?

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アカデミー賞2007

作品賞「ザ・ディパーテッド」は意外だった。「バベル」がクロス・カルチャー、クロス・レイスで「今」を感じさせてくれると思っていたのだけれど。あの大仰なつくりの、しかもオリジナルではない作品がオスカーとは。

主演女優賞ヘレン・ミレンは大方の予想通り。助演女優はやはりジェニファー・ハドソンの迫力勝ち。そしてうれしい主演男優賞にフォレスト・ウィテカー!!ピーター・オトゥールはまたも残念賞でした。助演男優賞アラン・アーキンは60年代からの息の長いバイ・プレーヤー。

私としてはフォレスト・ウィテカーの受賞が心に残りそう。「プラトーン」でのちょっとお人よしの兵隊ジュニア、「クライング・ゲーム」のジョニー。テディ・ベアのような外見で人好きのするキャラを演じるかと思えば、一転してシリアスな「バード」で演技派として注目を集める。あちこちの映画に顔を出し、さまざまなジャンルのエッセンスを汲み取りつつ、低予算映画で監督・プロデューサーとしても修行を重ねてきた。器用貧乏におちいることなく、映画人としてのキャリアに太い楔を打ち込んだような今回のオスカー受賞。

≫≫ オスカー2007受賞者リスト The Guardian より
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by violette
スコセッシはこの作品での受賞では喜ばないぞ!と思っていたのに違いないんです。でも、取れちゃったらやっぱりうれしかったんだろうな〜〜〜。アカデミー審査員の死ぬ前にあげておこうという策略だと思うんだけれども……

ちなみに、本当にアメリカ人ってサブタイトルつきの映画は見ないんだね!と声を大にして言いたい。

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英アカデミー賞

Bafta( British Academy of Film and Television Arts ) の発表がありました。
女優賞はヘレン・ミレン、その主演作 『クイーンThe Queen』 がベスト作品賞に。

主演男優はゴールデン・グローブを手中に収めたフォレスト・ウィテカー。彼の 『ラストキング・オブ・スコットランド The Last King of Scotland』 はタイトルからスコットランドの歴史もののような印象を受けてしまうが(そこにどうウィテカーがからむのか謎だった)、ウガンダの大統領、故イディ・アミンを描いたものだ。ウィテカーはこの独裁者・大量殺戮者を怪演、高い評価を受け、作品もフィルム・オブ・ザ・イヤーに選ばれた。

音楽では 『ブロークバック・マウンテン』 のグスタヴォ・サンタオラーラが 『バベル』 で受賞。

昨年は 『ブロークバック・マウンテン』 や 『カポーティ』 などの“問題作”があって興味深々の映画賞だったが、今年は温度が低いなと感じる。

≫≫ 主な受賞者リスト The Guardian Film
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オスカー・ノミネーション

2007年の米アカデミー賞ノミネートが発表された。
≫≫ Oscars 2007: full list of nominations ( The Guardian )

ゴールデン・グローブあたりからすると『バベル』の評価が非常に高いと思われる。監督はイニャリトゥじゃないだろうか。スコシージは既に受賞経験者だし。助演男優賞候補にマイケル・ウォルバーグ(『ディパーテッド』)が上がったのはうれしい。主演女優賞では5人のうち3人までが英国勢(ジュディ・デンチ、ヘレン・ミレン、ケイト・ウィンスレット)。さらに監督賞候補のスティーヴン・フリアーズ、ポール・グリングラス、主演男優賞候補のオトゥール、と主要部門に食い込んでいる。特にオトゥールは何度もオスカー候補に挙げられながら1度も受賞経験がない「落選記録保持者」なので、74歳にしてついに(功労賞以外の)オスカーを手にするか、注目である。

発表は2月25日。
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by withnail
ディカプリオ殿、主演男優賞にノミネートされたけど、『ディパーテッド』じゃないんだね(笑)。

『バベル』は早く見たい!この映画に出演し、助演女優賞にノミネートされた菊地凛子、クールな女性だわ。何となくバネッサ・パラディに似てませんか?

でもって、何でペネロペは、主演女優賞にノミネートされたのかしら?個人的に、彼女は女優っていうイメージないんだよなぁ〜。すみません。同じくノミネートされた英国女優陣があまりにも貫禄あるもので。

とにもかくにも2月25日を楽しみに待とう!

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